土曜日、朝、ぼんやり目覚めたら雨の音がしていた。
今日も雨だな、と思う。
猫は、同じベッドの上で、背中合わせに丸くなって寝ている。
夕べもよく眠れなかった。
最近、眠れない夜が多い。というか、良く寝たと感じた朝は、いつだったか??
右腕が、また痺れて痛む。
6月くらいから右腕が肩から指先まで痺れて、痛みで目が覚めるようになった。
明け方の3時半か4時くらい。唸るくらい痛い痺れ。
整形外科に行ったら、紹介状を書かれて専門病院いくように言われて、MRIを取った。
首の脊髄が一部、狭窄しているのが原因らしい。
加齢…って、こと??
生活で防いだり治したり、できるものじゃないらしく、根本治療は手術だけれど、
そこまでひどくないから、しばらく投薬で様子見になっている。
「昨日、夜、薬のんだかな。。。」
ビールは飲んだが、食事をした記憶がない、ってことは薬のんでないか。。。
ベッドの上で伸びするように寝返りをうって、こっちをじっと猫が見つめる。
「おはよ、にゃんにゃん。
お母さんとにゃんにゃんと、二人っきりの家族だからね。
大丈夫になるように、お薬のんでくるよ」
キッチンにいって今朝の分の薬をのむ。
流しには、昨日の食器が残骸のように置き去りになっていて、見苦しい。
まな板と鍋と、1人分のお皿と箸。
ゆうべ、何か食べたらしいな、と思う。
友人は皆な、私の家をキレイだと言う。きちんと暮らしていると言う。
でも本当は全然、そんなことない、ちゃんとなんか、暮らせていない。
流しの残骸から、コーヒーカップを拾って、雑に洗ってコーヒーを淹れる。
薬缶を持ち上げる右手が、やっぱり痺れて痛い。
土曜日か…、週末は嫌いだ。
週末は、家族の時間だから。
平日はいい。家族でも一人でも、みんな一日の大半を「個」で過ごすから。
仕事だったり、学校だったり、それぞれの役割があって、
一人ひとり、一日のほとんどは、個々の時間だ。
週末は「組」の時間、「個」じゃない。
平日の「個」が、誰かと「組」になって、長い48時間を一緒に過ごしていく。
組む者がいない「個」は、週末も個のままだ。
いつも、いつも、そんなことを感じているわけじゃない。
「個」だの「組」だの、そんなこと考えずに、
普通に自分の予定で過ごす土日だって、たくさんある。
今日、そんなことを思うのは、ちょっと心が弱っているんだろう。
公園やショッピングモールなんか、行きたくない。
ファミレスも、映画館も嫌だ。
手を繋いで歩く夫婦や、家族連れなんか、見せつけられたくない。
他人の無為の幸せにまで、僻みがましく恨めしく、自分が情けなくなる。
こんな時は、どうしたらいいんだろう。
携帯の画面を見る。LINE入ってないかな、と、つまらない期待だ。
「おはよう」って、誰か。「今日も雨だね」って、誰か。
入っているのは公式アカウントの広告だけだ。
第一、LINEはただの文字、ヒトの声じゃない。見たところで何もない。
腕の痺れを抑えるみたいに、心の痺れを治す薬がほしい。
床に猫の毛玉が落ちている。
掃除しなきゃと、窓を開けて掃除機をかける。雨、降っている。
猫はベッドでタオルケットの下に潜っている、掃除機の音が嫌いだから。
奥の部屋に目をやる、室内干しの洗濯物、片付けなきゃ。
シーツと枕カバー、洗わないと。
お皿洗って、ゴミを捨てて、就業報告書いて、
着替えて、支度して、ヨガに行って。。。
風が強い、一日中、雨だろうか。
梅雨、いつ明けるんだろう。明けて山とか登ったら、痺れ取れるだろうか。
今日は、我慢して、
でも、まだ、明日、日曜日もあって、日曜日なんかいらないのに。
書きたいことは他にたくさんあるのに、
なのに、朝からこんな愚痴めいたことを書き連ねて、
弱くてすみません、今日は特に、週末が嫌いです。