彩のChii-Kura記~☆

猫と小さく暮らす旅行業アラフィフの独り言

【雨が奏でる音】すこし肌寒い雨の庭から…

10月、2週目の週末の朝、

外は雨、窓を開けると、空は薄どんよりと霞んで、少し肌寒い。

台風14号がゆっくりと近づいていて、時々、雨脚が強くなります。

 

外に出ると、ひんやりとした空気が長袖シャツを抜けていく。

レインヤッケを羽織り、足元を見ると、

昨夜から強くなった雨に打たれて、メドーセージが、しな垂れていました。

青空の下では元気に上を向き、雨には静かに頭を落とすようです。

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満開の金木犀もだいぶ散っていました。

落ちたオレンジ色の小さな花たちは、なんだかビーズをばら撒いたよう。

先に散った金木犀は、茶色く変色し始めて、色褪せているのだけれど、

 

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それはそれで、なんとなく美しいように思えます。

咲くも命、散るも命、自然の摂理…、

そんなふうに思ったりして。

 

庭に敷かれたタイルの上、じっと見ていたら雨水が小さな波紋を作っていました。

一つ一つのタイルの角から、規則的に、時々、不規則に、

丸い波紋が広がっては消えていきます。

 

植物の葉は濡れて、曇天の中でも緑が鮮やかです。

 

雨の雫に弾かれて、細長い葉っぱが上下に揺れます。

ピン、ピン、ピンと、

まるでピアノの鍵盤をたたくように、薄い葉に雨粒が落ちていく。

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見渡してみると、庭のあっちでも、こちでも、

猫の掌ほどの小さな葉に、さらに小さな雨粒があたって、

葉っぱたちが小刻みに震えています。

リリン、リリンと、

まるで重なり合って振られるハンドベルのように、細かな葉を震わせていく。

 

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何も考えず、頭と心の中を空っぽにすると、

ピピンピピン、リリン、リリンと、

ピアノとベルの音が、雨音に交じって聞こえるような、ふっとそんな気がします。

 

秋の雨に弾かれて、

それぞれの色、形、大きさの葉っぱが奏でる、譜面のない即興曲

 

今、この季節、この時限りの音楽に、耳を澄ませる雨の朝です。

 

PS.

小雪も寒いらしく、お気に入りのタワーで丸くなって二度寝です。

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