彩のChii-Kura記~☆

猫と小さく暮らす旅行業アラフィフの独り言

【低山ハイキング 官の倉山】涼やかな水音と森林浴、埼玉の森の休日

梅雨が明けたら、いっきに盛夏になりました。

内陸の埼玉は連日、40℃近い猛暑が続いています。本当に暑い!

 

時間に余裕のあるこの夏、涼を求めて名山制覇と行きたいところですが、

今年は遠出が憚られて、なかなか足が向きません。

それならば、今年は地元・埼玉の低山を連覇してみようかな。 

それでまずは、お1人でもハイキング気分で気負わず登れる山、官の倉山へ。

標高344メートルの低山ですが、駅から直接歩き出せて、短時間で変化のある山道が楽しい歩きごたえのある山です。

 

www.town.ogawa.saitama.jp

東武東上線東武竹沢駅から、官ノ倉山を目指します。

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登山口まではのどかな田舎道。

農作業に向かう地元のおじさんが、ザックを背負い汗だくで歩く私に声を掛けます。

「この暑い中、よく行くねー」

「こんな暑い日だから、行くんですよー」と私。

おじさんたちは、

「そーだ、山歩くにゃ、気持ちいい暑さだ!」

ケラケラ笑って返してきました(笑)

道路のあっちとこっちからですから、マスクなしで大笑いも問題なしです。

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途中で、足元に可愛いほおずきを見つけました。

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いや、それにしても暑い。山に入る前からもう汗だく、手持ちの水をがぶがぶ飲みながら歩いて行くと、いきなりお猫様お二人に遭遇。

地面にお腹をつけて涼んでいます。

人慣れしているのか、私が近寄っても「ふーん」って感じで意にも介さず。

 

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集落を抜け三光神社を過ぎると、民家がなくなり山道に入ります。

登山道に入ると見えたのは山王池。

水辺景色で、気温は変わらないのに、なんだか少し涼しくなったような気になる。

 

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山の中は杉林、薄暗い樹林がさっきまでの射すような陽射しを遮ります。

薄暗い登山道に、時々、すうっと風が吹いて、汗ばんだシャツに入ってくる。

山の中で感じる暑さは、町中とは全然違う気持ちのいい暑さです。

 

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杉の根がごつごつとした斜面を登っていきます。

くねくねとした細い急登を登りきると、官の倉山頂上。

空気が澄んでいたら、下の小川町や奥秩父の山々が望めるのに、

霞んで遠くの景色は望めなかったのが、ちょっと残念。

駅を出発してちょうど1時間くらいの道のり。

ザックを降ろしベンチに座ってボーっとしていると、頭の中の余分な澱みたいな考えが抜けていくようで心地いい。

 

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官の倉山から石尊山へ

なんと官の倉山を目指してきたのに、官の倉よりもずっと景色がいい!

ここからは秩父の山並みが見渡せます。誰もいないので、思わず「わおー」と声。

流れる汗を拭き一息ついて、ここで今日の目的達成。

小川町駅に向かって下りていきました。

 

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下り道は、ひっそりとしていて、静かな山道、誰にも会わない。

森の中で聞こえるのは、頭上から降ってくる蝉の声だけです。

首回りもシャツも汗でぐっしょりなのに、暑さに身体が軽くなる気がします。

鎖場のある急な斜面が、少し緊張感を作って、これもまた心地いい。

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小さな不動の滝から落ちる水の音が、森に響いていました。

森の中で聞く水の音は、独特の響きがあります。

落差を落ちて流れになって、その流れが石や両岸に当たって弾けて・・・

 

一律ではなくて、刹那に異なる音の連なりは、打楽器の音楽を聴くようです。

(動画があるのですが、スキルがなくて音をお聞かせできなくてスミマセン)
 

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 山道を下りながら、何で山に登りたいと思うんだろうなと、つらつら思いました。

で、歩きながら、思い至ったこと二つ。

一つは、頂上、辿り着きたい場所が分かっているから。

山には目指す場所が必ずあります。

登りながら「どこに行こうかな」と迷う人はいません。

普段、日常にある、どこに向かえばいいのか分からなくなる不安、

そんな不安を、山が解放してくれるような気がします。

 

もう一つは、行くべき道が見えているから。

どんな低山でも、事前に地図を検討して、ルートを決めて登り始めます。

どこから入山して、どこに下るか。

どれくらい時間がかかるか、どこが難所で、どこで休むか。

取るべき道が分かっているから、迷わず進んでいける。

 

まぁ、1人歩いていると、色んなことを思うわけですが、

いちばんは、樹木や草木、岩や水、虫や鳥、そんな何気ない者たちが、居るところだからなんでしょうね。

低山登山、ドリンク剤より効く今年の夏のサプリです。

また登ってきます。