6月19日零時、自粛や県跨ぎの移動が、全面的に解除になりました。
それでも心からイベントや旅行を楽しめるのは、早くて8月、夏休みに間に合うかどうか。でも、小さいお子さんや高齢者は、おそらく当分控えるでしょう。
特効薬、ワクチンの実用化が待たれる間は、旅行観光業のV字回復は見込めない…
悲観的ではありますが、そう思っています。
今、この業界は、周知のとおり、コロナ禍で未曽有の大打撃。今まで旅行業に特化していた添乗員やスタッフが、色んな仕事に散らばり、別の業種で回復までの期間を繋いでいこうとしています。私もその一人。
それを見ると、身贔屓ではありますが、本当に添乗員や業界スタッフたちの柔軟さ、気持ちの明るさ、腹の括り方に、今更ながら感心すること多々、多々。
みんな、本当に柔軟で、打たれ強くて、我慢強くて、楽天的というか、とにかく色んなことをしながら、回復を待っている。結局のところ、この仕事がが好きなんだ…♡
(私もきっと、そうです(えへへ(〃´∪`〃)ゞ)
先日、そんなサービス業に?十年も住み着いていた同業女子が、転職に向かって歩き出しました。この仕事で培った能力を期待されての再出発です!触発されます!
それで改めて、この仕事の背景にある必要とされる力について考えてみました。
sai-no-chii-kura.hatenablog.com
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・サービス業に必要なスキルとは
今のご時世、もちろんPCスキルは大切です。ワードの文書能力や、エクセルでのデータ集約表計算などができること、リスト管理ができること、パワーポイントでプレゼン資料が作成できることも大切なこと。
語学、これも大切です。海外添乗員やインバウンド従事者は、少なくとも英語である程度のコミュニケーションと交渉ができなければ、仕事になりませんから。
しかし、それは特段、サービス業に特化したことではなく、どの業界でも今や望まれるスキルですよね。
では、我々、旅行観光業に特化して必要とされるスキルとは何なのか。
それは、人とどれだけ接することができるか、初めて会う人、異なる業種業界の人、異なる年齢層の人たちと、いかに距離を縮めていけるかということだと思います。
とてもアナログなことですが、対客があってのサービス業ですから、人と繋がること無しでサービス業はありえないかと。
・技能以外のスキル話す力
PC操作やPC言語、プログラミング、他、役立つスキルはたくさんあります。が、そういった技能以外でも必要とされるスキルがあると思うのです。
私が思うのは、話す力「共感力」「誘導力」「対話力」です。
それらの力について、私なりの定義は以下です。
*「共感力」
他者に自分を重ねて、同じ思いを感じられる力、そして共感していることを相手に感じさせる力です。いくら思いやりをもって共感していても、相手にそれが伝わらなければ役に立ちません。相手に自分が同じスタンスで考えていると分かってもらい、信頼してもらえる力、それが共感力だと思います。
*「誘導力」
誘導力には2つの方向性があります。一つは方向修正、もう一つは妥協の兼ね合いです。
1.対処の方向が違ったなと気付いた時に、緩い曲線で修正していく力
誤解や説明違いを修正するときに、Uターンやバックスピンのような急な修正は、相手に戸惑いを与えて、逆に不信感を深めてしまうことになりかねません。
そこを、絶妙な緩い曲線のような説明誘導で方向転換していく。相手に違和感を与えず納得いただけるよう修正していく力です。
2.自分側と相手側との妥協点を素早く見つけて、相互に折り合う力
問題が発生した時に、どちらか一方に非があるわけではない場合、どこかでお互いに折れる必要がありますよね。そうではないと片方だけが不利益を被ってしまう。
ただその際には、お互いに譲れること、譲れないことがあります。相手が譲れないと思っているポイントを先に察知して、不満を感じずに想定する妥協点を見出す。そして、そのポイントに円満に着地させる力です。
*「対話力」
文字のとおり、会話をする力。会話はただポンポンと話をしてはダメなんです。相手が不満や疑念を持っている時は特に。
何かを言われてもすぐ言い返さず、いったん胸に沈めて一呼吸おいて、ゆっくりと言葉を返す。
相手が焦っていたり、激高している時、何か勘違いをしている時、そんな時は、強い言葉が降り掛かってきます。
会話はラリーです。強い言葉に強い言葉を、早い言い方に早い言い方で返しては、どんどんラリーがエスカレートしてしまう。強い球には緩く返し、徐々に言葉のラリーの力を抜いていく。
すぐにキレない慎重さと根気強く説明をする力、それが対話力だと思います。
・話す力の磨き方
なんでもそうですが、サービス業にもセンスってあります。空気を読んで、相手の出方を察したり、言葉を選ぶセンス。
でもすべてをセンスで片づけたら成長の意味がなくなってしまいます。
サービス業に必要な話す力を磨くのは、まずはやってみること。現場にでることに限るんじゃないかと。
たくさん体感して、たくさん話して、空気感や、緊張感を感じていくうちに、相手の心の振動というか振り幅みたいなものが掴めてきます。
どのタイミングで何を言ったらいいのか。
今、この言葉や意見は発した方がいいのか、飲み込んだ方がいいのか。
その定規を自分の中に作っていくことが、話す力を磨くということだと思います。
そのためには、多少、なにを言われても挫けない打たれ強さ、嫌なことを言われても声を掛けていく気持ちの太さ、そして、最終的に必要なのは、お節介な優しさなのかもしれません。
お喋りが上手いとか、下手とか、もちろん大事です。活舌もいい方がいい。
でも、私たちが売るのは話じゃない。話すことで、提供するサービスを気持ちよく買ってもらうことなのですから。
ちょっと偉そうな話だったでしょうか???
ご意見いただけましたら、有難く拝聴させていただきます。
なんせ長年やってきまして、打たれ強くなってますので、多少の苦言は大丈夫!!