お題「#おうち時間」
自粛生活の中で、一番、痛切に感じるのは、一人の食事の味気無さ。会社で同僚と「今日、ランチどこ行く?」「帰り飲みに行こうか」と交わす何気ない会話も懐かしいです。
一人暮らしですから一人の食事は当たり前のことなのに、何故でしょうか、人と会食できなくなったら、急に空しいと感じるようになりました。
・食事の役割
一人暮らしの日常で、一人ですることは食事だけじゃないのに、「寝て起きる」ことも「お風呂に入る」ことも、「テレビや映画を観る」ことも、みんな一人でも平気なのに、なぜか「食べる」ことだけは一人がしんどくなりました。
「辛い」っていうより、ほんと「しんどい」って感じ
食事は「身体に必要な栄養素を取り込む」「生物としての欲求を満たす」以外に、大切な役割があると感じます。
それは「誰かと一緒に食べることで生まれる安心感」でした。
・家族へ感謝
実家の近所に暮らす弟家族が、季節のタラの芽をたくさん貰ったから、みんなで天ぷらにしようと誘ってくれました。「スティホーム週間」の時です。実家には電車に乗っていかなければならず、少し躊躇しましたが、家族だけの食事なので思い切って、1泊2日で行ってきました。
久しぶりに両親、弟夫婦、甥姪たちと総勢8名の家族ご飯です。ダイニングテーブルに予備の椅子を運び込み、テーブルの四辺を8名できつきつに囲んで、ビールを飲んでワイワイと母の揚げた天ぷらを突く。タラの芽も大きくてほろ苦さが本当に良くて絶品でした!
食後に、手土産に持って行ったホールケーキ切り分けると、甥と姪がどれが大きいか取り合って大笑いです。最後は子供たちとトランプをやって終了。
タラの芽も天ぷらも美味しかったけど、私にとって一緒のご飯が最高のご馳走でした。
・友人へ感謝
緊急事態宣言の解除の予感が近づていますが、我が旅行業界は全く先が見えず。同僚たちが言うには「木っ端微塵」、まったくそうだと思います。
収束して社会経済が再び回り始めても、我々の業界の動きはきっと重いまま。世の中から取り残されていくような、つかみどころのない不安に押し潰されそうです。
そんな時、大学時代からの友人が仕事を早めに切り上げて夕食に付き合ってくれました。緊急事態宣言下、レストランの営業が20時までなので、ファミレスで18時からご飯です。あれこれ不安を口にする私に、
友人:「今、この止まっている時に、どこにビジネスがあるか考えるんだよ」
私:「…そんな大したことできない」
友人:「できるよ、今までやってきたこと、自分の能力をちゃんと見るんだ」
私:「…どうしてそう言えるの?私が仕事しているとこ見てないじゃん」
友人:「分かるよ、長年付き合っていれば。できるって」
そして「大丈夫だ、考えろよ」と念を押して帰っていきました。強い口調で言われたのに、「大変ね、頑張ってね」と優しい言葉を掛けられるより、ずっと支えられた気分です。
一緒にご飯を食べて、信じて励ましてもらって、最後は笑って大丈夫だと言ってくれる友人の存在。いてくれて良かったと本当に思う。鬱に陥りそうな私の最高のサプリでした。
・食事をするということ
「何か食べる」ではなく、「誰かと食べる」それが本当に必要なんだと思います。
私の中でムクムク大きくなっていた不安の雲は、大切な人と一緒にご飯を食べることで薄らいできました。そのうち薄日が射してきて、きっと太陽が見えてくると思います。
そして、もっとみんなと一緒ご飯できたら、元気に次のステップに向かっていける気がします。
ちいくら☆彡